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第2部 一章【ジンギ!】その1 第伍話 天使との交流

ผู้เขียน: 彼方
last update วันที่เผยแพร่: 2026-02-04 18:30:00

5.

第伍話 天使との交流

 あれから数日。ジンギはモヤモヤしていた。

(昨日も夢を見た気がするんだが思い出せないな)

 どうやら天使には夢の中でしか会えないらしいがジンギは夢を毎度すっかり忘れるタイプだった。

 しかし、幻ではないのだとそれだけは認識していた、というよりせざるを得ない状況だった。なぜなら一度雀荘に入れば頭の上にその雀士のジョブとレベルが書いてあるのだから。

 ちなみに、窓や鏡などにはその文字は映らないようだ。よって、自分のジョブやレベルは知る事が出来なかった。

(まあいいか、慣れてきたら気にならないな。つうかこの卓、コテツたちとは比較にならん程弱いな。戦士Level10 僧侶Level25 魔法使いLevel9って……。どうやって負けろってんだよこれ)

 もちろんジンギは自分のレベルが15であると言われたことはもう覚えていない。

 ――数時間後。

 普通に負けるジンギ。

(いや、なんでだよ! おかしいだろこれ!)

 しかし、麻雀においてこれは少しもおかしな事ではなく、よくある事なのである。麻雀はどんなに優秀な打ち手でも今日覚えたばかりの素人に負ける可能性を持っているゲームだ。

 正解を選べるということと勝てるということは決してイコールではない。まして、ジンギは15レベル。なにも不思議なことではなかった。

“わりいけど、一度抜けてメシにしていいか?”とマサルにメールを打つジンギ。

“OK”と返事が来る。

 ジンギは一旦落ち着こうということで食事をしに出ることにしたのだ。こういう所は非常に冷静で、この冷静さはギャンブルで暮らす者なら必ず持ち合わせていないといけない才能の1つでもあった。

 食事から戻ってくるとジンギはコテツと同卓になった。レベル97の男とである。しかし

(ふん! そうこなくっちゃ燃えねえよ! やっぱり勝負ってのはハイレベルな野郎を倒してこそだ!)ということを思うのがジンギなので、先ほどのメンツで勝てなかったのも相手が低レベルすぎてやる気や集中力がイマイチ出なかったというのも1つの原因であった。

 事実、このコテツとの勝負でジンギは素晴らしい戦いを披露する。

 とくにジンギの観察力と洞察力が光った局がこれだ。

ジンギ手牌

九九③④赤⑤23445(白白白)ドラ九

 対面がリーチでその捨て牌は3巡目に5索切りをしている。すると対面がリーチ後に打4索。それを見た下家のコテツが手牌から2枚を右端に寄せる。その一連の動きをジンギは全て瞬時に理解した。そして……

「4ポン!」

打5索

ジンギ手牌

九九③④赤⑤23(444)(白白白)

 それに対してコテツは迷いつつも結局1索を切ってしまう。

「ロン!」

 河を見る前から発声するジンギ。もう確信していたのだ、4索を見て2枚寄せたという動作からその牌が1索だと言うことは。

 一瞬クラっとくるコテツ。完全なるオリ打ち、しかもここまで上手にハメられたとなると顎先をアッパーされたかのような脳震盪が起こり立ち上がるのが困難になる。強者と強者の戦いとなるとそういう次元の麻雀をしている事はよくある。

「とにかく、このアッパーは脳に来た」と後にコテツは何度も酒の席で語るようになる。そんな強烈な一局であったという。 

 こうして、レベル97には勝つジンギ。全く無茶苦茶である。

 その夜。

…なんか、あんまりにも役立ててなくてびっくりしてます。これ程とは…

 うるせえな、おれはアマノジャクなんだよ! 思い通りにはならないぜ!

…まったくもう、面白い方ですね…

 けっ! 天使の力なんていらねーんだよ! おれは自力で生きていくつもりだ。

…また、そうやって私を泣かせる…ひどいです…

 ちっ、全く困った天使もいたもんだな。でも、あの機能、面白いぜ。役立ててはいないけど、見るのは楽しいな。

…そ、そうでしょう?

 あー、だから泣くなよ。

…うふ、ごめんなさい。

────

──

 ジリリリリリ!!

 バガン!

 強く叩きすぎである。乱暴に扱うのでジンギの目覚まし時計は秒針が取れてしまっている。というか、動いているだけたいしたものだ。

(なんかまた夢見た気がするな。よく覚えてねえけど…泣いてた…?)

「まあ、いいか。よし、今日もがんばっかー!」

 夢でしか会えない天使との交流は毎回ほとんど忘れてしまうが、それでも少しずつジンギの記憶に残っていくのであった。

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